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郡上八幡の祭り

桜の花びら水面(みなも)に散れば、
ドンドン、ピーヒャラ春祭り。
稲穂が重く頭(こうべ)を垂れりゃ、
豊年満作、秋祭り。
アンちゃん、父ちゃん、爺さまも、
村の男は祭りに総出。
母ちゃん、嫁さは腕をふるって
ご馳走(ごっつぉ)こしらえ、酒ふるまって、
これがほんとの祭りだよ。ふるさと日本の祭りだよ。

 

郡上八幡春の三社祭

郡上八幡城

 

桜の枝にまだ花が残る4月の第3土日曜日、城下町はゆったりとした囃子の笛、太鼓の音が流れます。郡上八幡の3つの神社の春の例祭です。

郡上八幡には天正、寛文年間(1600年代)に戦勝祈願と城下町の守護として城主によって3つの神社が創建されました。町の中心を流れる吉田川を境に北側は「岸劔神社」、南側は「日吉神社」、そして東側に「八幡神社」。これら3つの神社から出される大神楽が、八幡町内を練り歩き、神楽を奉納します。郡上八幡春まつりが別名「三社祭」と呼ばれる由縁です。いずれも岐阜県重要無形民俗文化財に指定されています。

また俗に日吉神社は 「 雄獅子 」 、岸劔神社は 「 雌獅子 」 と言われて吉田川にかかる宮ヶ瀬橋で年に一度2つの獅子が逢瀬する場面が見どころのひとつであり、また八幡神社では、「 おいす 」と言われる奴踊りも奉納します。夜になると各町内から神輿や山車も繰り出して町全体がにぎやかな祭囃子につつまれる2日間。この祭りが終わると郡上八幡周辺の棚田には 水が張られ、新緑の山々が影を映す初夏の風景へと変わってゆきます。

通常4月の第3土、日曜日に開催されます。

岸劔神社大神楽のサイトはこちらです

 

郡上八幡城

 

 

 

市島高雄神社大歌舞伎

戦国時代の荒々しさを偲ばせる石垣

 

岐阜県美濃地方は相模、讃岐と並んで日本三大地歌舞伎の土地柄。郡上八幡で代表的なのが秋の高雄神社の例祭に奉納される大歌舞伎で地元の口明方小学校や中学校では歌舞伎が授業に取り入れられているほど。高雄神社の拝殿には大がかりな回舞台の遺構も現存しています。村人総出の歌舞伎は深夜までつづき、歓声やおひねりが飛び交う中、お酒や料理を持ち込んでの豊作の秋を祝うなごやかな芝居見物です。

通常は10月の第1土曜日の夜に開催されます。

 

掛け踊り(嘉喜踊り、賀喜踊り)

日本で最も美しい山城

 

重くこうべを垂れた稲穂の上を「東西静まれ、お静まれ〜」の唄が流れてゆきます。郡上八幡から北部一円の山里に伝えられている掛け踊りは関ヶ原の合戦で功をたてた遠藤慶隆が戦勝を祝う踊りとして領民に踊らせたものといわれます。

円陣の中央に太鼓を胸に抱き華やかな飾りの付いた長い「しない」を背負った若者4人が位置しそれを囲むように一文字笠を被り紋付姿の音頭取り、白玉、露払い、奴、剣持、田楽、祢宜、おかめ、天狗、花笠、拍子打などの計150人という村人総出のもの。

過疎化のすすんでいるこの地域はこのような大がかりな祭礼の維持がむずかしくなってきており、現在毎年行われているのは寒水の掛けおどりのみで、郡上八幡の河鹿、大和町大間見、白鳥町中津屋の嘉喜踊り、賀喜踊りは数年おきの開催となっています。

通常寒水掛け踊りは9月の第1土、日曜日に開催されます。 グーグルマップはこちら

 

日本で最も美しい山城

 

郡上八幡城もみじまつり

Castle View Winter

桜の名所として知られる名城は全国に多々ありますが郡上八幡城は紅葉の名城として知られています。

特に11月中旬の紅葉の最高潮に達する数日間は白亜の天守閣が真っ赤なもみじの焔(ほむら)に包まれることから「天守炎上」と形容されます。

「もみじまつり」はこの時季に合わせて夜間のライトアップや歴代城主の御出座、大垣城鉄砲隊による火縄銃隊列射砲、もみじ茶会など多彩な催事で盛り上がりとにぎわいを見せます。

通常は10月の最後の週末から11月の第3週までが開催にあてられます。

 

郡上八幡城下町のお雛まつりと福よせ雛

力石のいわれ

城下町郡上八幡では古くからひなまつりに他家のおひなさまを訪ね歩く「ひなあらし」という風習があり、町の商家、旧家や観光施設などで伝来のおひなさまを飾ってそれを公開する城下町おひなまつりがおこなわれていました。

昨今、全国の観光地で同様の催しがみられるようになると郡上八幡で新たにスタートしたのが福よせ雛。これは住宅事情などで飾られなくなって人形供養された雛人形を集めてそれらをイキイキと日常生活をする姿や現代の世相を表した飾りで人形たちに第二の人生を送ってもらおうとはじめられたものです。

それが人気を呼び郡上八幡に春と福を呼び込む「福よせ雛まつり」として定着してきました。忘れるともなく忘れている雛の思い出と小さな驚きとユーモアに浸りに訪れるご夫人方が多い早春の郡上八幡です。

開催期間 2月上旬~4月上旬
会場: 郡上八幡城下町一帯の旧家、商家、観光施設、飲食店、宿泊施設など
福よせ雛プロジェクト

 

郡上八幡城下町花火大会

力石のいわれ

郡上八幡城のそびえる城山の山頂から城下町の真上高くに打ち上げられる全国でも例がない花火大会を地元の岐阜新聞が主催します。郡上おどりの人の輪を、お城の天守閣を、パッと照らすスターマインや千輪菊に牡丹星。花火の響きに郡上おどりのお囃子が重なって、下駄の音も軽やかに浴衣姿の花火見物。「日本の夏はここに極まれり!」の郡上八幡自慢の一夜です。

郡上八幡城下町花火大会が全国でも例がないというところは、花火が城下町や郡上おどりの輪の頭上で花開くように炸裂することで、これには他では見られない迫力と美しさがあります。実はわが国の消防条例には花火の打ち上げに関しては保安距離という安全のための重要な項目があり、10号花火を例にとると最寄りの建物や観客から最低でも240m(岐阜県の場合)の距離をおかなければならない、と定めています。

しかし郡上八幡の場合は重要文化財の城の天守閣のすぐ横で、しかも川や広いグランドではなく山の頂上から城下町の真上に花火を打ち上げることが暗黙のうちに行なわれているのです。ですから今のところは長年の伝統として許可されてはいるものの、もし一度中止があるとその後はもうできない稀な花火と言えるかもしれません。

またこのために郡上市消防署では万一の花火の落下に備えて打ち上げ地点と郡上八幡城天守閣への散水を1日がかりで入念に行ない、特に標高差150mの城山山頂までの水の供給は登山道路に数台の消防車、ポンプ車を中継させホースをつないでリレー方式で麓から山頂まで水を汲み上げて散水し火災に備える、というたいへんな作業のご協力をいただいております。伝統と美しさとみんなの興奮を支える舞台裏にはそんな見えない苦労もあるのです。