郡上おどり

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夜風が君の髪をなで、月がぽっかり浮かぶころ、
「郡上のナァ〜」の唄声と、
三味(しゃみ)に太鼓に笛の音(ね)が、
川の瀬音に重なって、郡上おどりの夜がひらく。

ゆれる提灯、ゆかたの影、
響く手拍子、げたの音。

忘れかけてた日本の夏。
心おどる夢一夜。

郡上おどり

郡上おどり
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郡上八幡城
東の空が白々と明けてゆくころ。

「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」 
の歌詞で知られる郡上おどりは400年にわたって城下町郡上八幡で歌い踊り続けられてきたもので、江戸時代に城主が士農工商の融和を図るために、藩内の村々で踊られていた盆踊りを城下に集め、「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい。」と奨励したため年ごとに盛んになったものです。

そんな歴史背景から郡上おどりは誰もが、つまり観光客も地元の人もひとつ輪になって踊るという楽しさがあるのです。 
ここに郡上おどりは「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれる理由があ ります。

お囃子と下駄の音、それに川のせせらぎが重なって山あいにこだまする夏の夜の風情。 
圧巻は徹夜で踊る盂蘭盆会の夜明け近く、東の空が白々と明けゆく頃。 
その時は歌い手と踊り手の息がピッタリと合って夏の夜の短かさを惜しむように踊りがつづきます。

 

 

 

さて、ここからは解かりやすくQ&Aでおどりについての基本的なご案内をいたしましょう。

郡上おどりへお出かけになる前に、また旅行を計画中のみなさんにご一読いただきたいページです。

おどりの準備
当日のおどりの準備をする町内の人
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吉田川のカンテラ
おどりの夜に灯される吉田川のカンテラ。
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おどりを待つ
橋の上で涼みながら郡上おどりを待つ人たち
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熱の入った演奏。哀調こめた唄声。
熱の入った演奏。哀調こめた唄声。
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郡上おどりの屋形
郡上おどりの屋形
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熱気あふれるおどりの輪
熱気あふれるおどりの輪
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男子復権
男子復権
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足さばき
足さばき
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郡上おどりの免許状
郡上おどりの免許状
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郡上おどりの最終日
郡上おどりの最終日、無数の提灯に見送られて会場を去ってゆく屋形。
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Q, 郡上おどりはいつあるの?

7月中旬から9月上旬にかけて33夜にわたって踊られます。 日本一のロングランの盆おどりで、郡上八幡の夏はおどりとともに始まり、おどりとともに終わるといえます。会場はひと晩に1カ所ずつ。
これは町内あちこちでの縁日祭りにちなんでおこなわれるもので、新旧入り交じった感じがしないでもないですが、そのうちの多くからこの町に残る伝統や風習を垣間見ることができます。

踊り会場はひと夏で市街地を一巡し、城下の町並みの中や辻の広場で踊る日もあ れば、昔ながらに神社の境内が会場になる日もあります。 
また山の中腹のホテルの駐車場までご足労ねがう日もあります。

開催時間は平日と日曜日が大体8時から10時半、土曜日は8時から11時までが基本ですが、特別な催しがある場合は変更される場合があります。

なおクライマックスの徹夜おどりは、8月13,14,15,16日の4日間です。

当ホームページのおどり日程表は旅行プランのたてやすいカレンダー表示になっています。またそれぞれのおどり場所の説明や地図も掲載しています。こちらをクリックするかメニューボタンの郡上おどり日程からお入りいただいてご確認ください。

Q, 特別な衣装はいるの?

踊りに必要な衣装はありません。誰でも気軽に参加できるのが郡上おどりの魅力のひとつです。でも「Tシャツでいいや」と出かけてしまった人も郡上八幡に着くと「しまったぁ!浴衣(ゆかた)にすればよかった」ときっと後悔しますよ。

それは郡上八幡という町は来てみるとわかるのですが、日本の夏風情がたっぷりの町であり、浴衣(ゆかた)なんかがバッチリ似合う町であるからです。

それに初めての郡上おどりで多少ぎこちない動きも浴衣だとそれなりにサマになるから不思議です。そんな人のためにしゃれたデザインの浴衣をレンタルする呉服店もあ ります。

また下駄はぜひご用意ください。下駄を鳴らす音が、踊りの調子を高めるのが郡上おどりの特徴です。町のゲタ屋さんに飛び込めば足にぴったりの台にお好きな鼻緒を据えて世界でただひとつのあなた用の下駄をその場で作ってくれますし、何よりの旅のおみやげになります。

Q, おどりは何種類あるの?

郡上おどりの種類は全部で10種類。 種類が多いのも郡上おどりの特徴です。これは江戸時代に城下での盆おどりを奨励するため郡上の藩内のあちこちの村に伝わっていた
おどりを集めたためといわれます。

最初にはじまるのが「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる…」の歌詞でよく知られている「かわさき」。 
旅館の会席料理にたとえるなら情緒豊かな前菜盛り合わせというところでしょうか…。

次に出てくるお刺し身にあたるのが活きのいい「春駒」。日本の民謡には珍しいアップテンポの踊りです。 
焼き物の鮎の塩焼で骨抜きにてこずるように「三百」はちょっと間違えやすい踊り。

次の落ち着いた調子の「やっちく」は煮物にあたります。 
「げんげんばらばら」と変わった名前で動きの早いこの踊りはいわば揚げ物。おすすめの強肴にあたるのが
特徴ある「さわぎ」か「猫の子」。 たらふく食べて、呑みすぎて最後の水物はサラリと後味のよい「まつさか」といえるかもしれません…。

こういった踊りの配列は先人のアイデアとはいえスポーツ科学の上でも、とても合理的な順序になっていることが学説でも証明されています。 
郡上おどりが徹夜ででも延々と踊り続けられる理由はここにあるのです。

Q, 男女のおどりの違いはあるの?

ありません。男性も女性も同じおどりです。

郡上おどりにおこしになってみなさんがちょっとびっくりされるのは男性の踊り手がとても多いことです。これはたぶん郡上おどりの振り付けがこぶしを上げたり、地面を蹴ったり、どちらかというと力強い動きがあるので男性にも違和感が生まれないためだと思います。

盆踊りというとついつい女性(特におばちゃん)が主役になってしまいがちですが、そのRevenge(仇討ち)というか、男性復権とでもいいましょうか。「男だって踊りたいんだぞ!」そんな声なき声に応えてくれる盆おどりです。

Q, おどりの免許皆伝があると聞きましたが?

ハイ。おどり上手の旅の方には郡上おどり保存会から免許状が公布されます。審査の方法はおどり会場で毎晩10時ごろになるとその日の課題曲が屋形に表示され、保存会員による審査が行なわれます。

「これは上手い!」という人にはその場で免許皆伝と記した木の札が審査員の手から渡され、それをおどり会場にある郡上おどり保存会の事務所へ持って行くと「正調郡上おどり世久(よく)修得されたことを証します」と墨字で記された立派な免許状に交換されます。

10数年前まではこの免許状も有料公布されていたいきさつがありますが、現在は公正さと品格の維持から審査による厳正公布のみになりました。ひと晩に公布されるその人数は秘密。どうぞ奮って参加してみてください。

Q, 雨が降ったらどうなるの?

あきらめるのはまだ早い…!小雨程度でしたら踊りはおこなわれます。「雨も降らぬに袖しぼる」ほどの郡上おどりですから、「雨が降ったらズブ濡れる」ぐらいは平気です。

見物の傘の列の中を濡れながら踊るおどり好きの人たちのことをこの町では「踊り助平」と呼んでいます。 ただし、台風や集中豪雨についてはこの限りではありません。その時は文字どおり水に流してあきらめてください。

 

 

 

 

 

 

 

360°郡上おどりバーチャルツアー

360°郡上おどりバーチャルツアー
写真をクリックして下さい。360°パノラマ風景へ入ります。

新町通りで行われた郡上おどりの風景。

郡上おどり動画

郡上おどり「かわさき」

一般に郡上おどりとされているのが代表曲であるこの「かわさき」です。落ち着いた歌詞や優雅な振り 付けに広く親しまれている踊りです。

郡上おどり「春駒」

江戸時代に馬の一大産地であった郡上にふさわしい踊りです。手綱さばきの勇ましい姿が 威勢のよい踊りの動きに取り入れられ、横笛の音は馬のいななきに、軽快なバチさばきの 三味線の響きは馬のひづめの音にさえ聞こえてきます。

郡上おどり「三百」

宝暦9年、郡上藩主として転封した青山氏は疲弊しきった藩民に身分の隔てなく300文 ずつ与えました。その感激と驚きに里人が地踊りを披露したのが起源です。稲束を投げる 所作や田げたで湿田を歩く動きなど素朴な農作業がフリや曲の歌詞にも取り入れられて います。

郡上おどり「やっちく」

城下町として栄えた郡上八幡には江戸時代末期になるとさまざまな旅芸人が入り込みまし た。その中で両手に八枚の竹片を連ねて鳴らしながら門付けして回った曲に素朴な振り付 けがついたものがこの踊りです。

郡上おどり「げんげんばらばら」

江戸時代の御殿女中の手まり遊びが踊り姿になったもので着物の袂を手繰る優雅なしぐさ がおどりの特徴です。

郡上おどり「猫の子」

かつて養蚕農家では蚕を食い荒らすネズミ退治に猫が大切に飼われていました。子猫の愛 らしい所作をまねして動きに取り入れ奔放におどる愉快なおどりです。

郡上おどり「さわぎ」

元禄時代に遊里で流行した騒歌(さわぎうた)が踊り化しました、派手な手拍子と歌詞に は男女間の情感を謡った艶ものが多く見られます。

郡上おどり「郡上甚句」

江戸時代末期に流行した相撲甚句が地相撲の盛んであった郡上に伝わり盛んに謡われまし た。土俵入りの動きが曲にうまく納まるというおもしろい特徴ももっています。

郡上おどり「古調かわさき」

天正年間(1580年代)に伊勢古市の川崎音頭が郡上の地にもたらされその起源となり ました。農耕の所作が踊り化されたもので歌詞にも作業歌が残されており、民俗資料とし ての価値が高いことから国の重要無形文化財に指定されています。

郡上おどり「松阪」

単調な節回しでありながらしみじみとした情感をただよわせるおどりです。古くからの伝統でこの松 阪がその夜では最後のおどりと決められています。

さらに郡上おどりについての専門的な説明や詳しい歴史の背景, 歌詞などをお知りになりたい方はこちら「郡上おどり大百科」へお進み下さい。民謡研究者やおどり愛好家のためのPDF。郡上おどりの種類や400にものぼる歌詞集が掲載されています。

郡上八幡の春祭り、秋祭り

郡上八幡の春祭り、秋祭り

郡上八幡三社まつり

郡上八幡三社まつり
太神楽の舞
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郡上八幡が桜に彩られるころ、町の三大神社である八幡神社、日吉神社、岸剣神社の大神楽が奉納されます。2日間にわたって3つの神楽が町を練り歩き、夜には神輿も繰り出して町全体が浮き立つような春の宵をむかえます。

この祭りが終ると郡上の農家の人々は苗代づくりにかかります。その昔、豊作を祈る心が春の節目であるこの祭りに込められていたのかもしれません。

 

千虎白山神社の甘酒まつり

千虎白山神社の甘酒まつり
春を呼ぶ甘酒まつり
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3月の第1日曜日に行なわれ、神田で収穫された米から仕込まれた甘酒6斗余りが参拝者にふるまわれる奇祭です。梅が咲きそろい郡上八幡に春を告げる行事です。

 

 

 

 

市島高雄神社の大歌舞伎

市島高雄神社の大歌舞伎
市島高雄神社の大歌舞伎
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稲穂が頭を垂れる10月の初めの土曜日の夜に市島地区でおこなわれる地歌舞伎です。美濃地方は讃岐(香川県)、相模(神奈川県)と並んで日本三大地歌舞伎のひとつに数えられ、江戸時代から歌舞伎の盛んな土地柄です。

市島高雄神社の拝殿は回り舞台を床に組み入れた特異な構造になっており、200年の伝統をもつだけに大道具、小道具、舞台衣装にその積み重ねられた技が見られます。
また深夜まで延々と続く村人総出の熱演ぶりは心にひびくものがあり、昼間は伊勢神楽が奉納されて市島地区は秋の豊作を祝う祭り一色に染まります。

なお現在高雄神社大歌舞伎は雨天対策から神社の近くの口明方小学校体育館で開催されます。日程は例年10月の第1土曜日の夜が一応のめどとされていますが、確定ではありませんので事前に当サイトでご確認いただくことをお奨めしております。

 

 

 

 

 

© 2012 郡上八幡観光協会